茨城県稲波干拓地に雁が来た


茨城県稲敷市に稲波(いなみ)干拓地という広い農地があり、そこに毎年オオヒシクイという雁の仲間が初冬にシベリアから渡って来ます。この農地は22年かけて霞ヶ浦の一部を堤防で堰き止めて造成したもので、広さは226ヘクタール。このあたりは以前、江戸崎町と呼ばれていたので、江戸崎鳥獣保護区に指定されています。むろん銃猟禁止区域でもあります。オオヒシクイは1985年に初めて34羽の渡来が確認されてから毎年増え続け、2008年現在では88羽が渡来するまでになりました。私はつくば学園都市へ1977年に引っ越してきましたが、それ以後毎年、稲波干拓地を訪れてオオヒシクイやその他の野鳥の観察を続けてきて今年(2008年)も11月21日に出かけました。猛烈な寒風が吹きすさぶ日で、その日は干拓地に24羽、霞ヶ浦に64羽のオオヒシクイが来ていました。現地には稲敷市が設置した観察小屋が造られていて、昼間は常駐の観察指導員もいるほか地元の小中学生の野外教育実習の場所にもなっています。地元には「江戸崎雁の郷友の会」があって、定期的に会報を出したり現地の情報をネット配信していますので、詳しいことを知りたい人は、この会の名前でウェブ検索をすると最新情報が得られます。エルザの会では絶滅の危機を迎えた小鳥のコジュリンを保護する活動を続けていますが、その小鳥も、この干拓地から少し先に行ったところが生息地です。(藤原英司、会長)