京都市の水族館建設計画

京都市に水族館は必要でしょうか?

京都水族館建設反対のためのイルカフォーラム報告もご覧下さい。

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 門川大作京都市長が、JR京都駅から徒歩約15分の梅小路公園に、国内最大の内陸型水族館を建設する計画を発表しました。これは、「新江ノ島水族館」を手掛けたオリックス不動産が、2年ほど前から京都市に持ちかけていた話で、今年(2008年)になって具体化したとのことです。

オリックス不動産株式会社本社(西田弘明社長)
         住所:〒105-6135東京都港区浜松町2-4-1世界貿易センタービル
         Fax:03-3435-3300

開業予定は平成23年度(2011年)で、実現すれば、京都市が土地を貸与し、事業主であるオリックス不動産が独立採算で水族館を運営するそうです。

水族館建設に関して、門川市長は、「素晴らしい構想であり、大いに期待している」と述べ、従来の京都観光と合わせて、真冬や真夏にも、京都に集客が期待できる(年間200万人の水族館入場者を予測)と乗り気です。

京都水族館(仮称)はイルカショーで集客を狙う?

どのような海洋生物を展示するのか、詳しい説明はされていませんが、オリックス不動産は、水族館の機能構成(組織)の最初に、ショー部門をかかげ、「水族館の目玉とも言えるショーの企画・構成を行ないます。施設全体に躍動感を与えます」と説明しています。

また、「…京都水族館と国内有数の水族館として運営している“新江ノ島水族館”との連携を図り、相乗効果やブランド展開を検討しています」と述べ、「西の京都と東の江の島に拠点を構え、今までになかった新しい“エデュテインメント事業”を展開していく」としています。
(エデュテインメントというのは、education(教育)とentertainment(娯楽)をくっつけた造語です。)

以上を総合すれば、京都水族館は、新江ノ島水族館と同様の「イルカショー」を行ない、場合によっては、シャチ(オルカ)を導入して、いわゆる「学術研究」の名のもとに、「オルカショー」まがいのショーを行なうことも辞さないだろうと、十分に推測できます。つまり、新江ノ島水族館と同様の水族館像が容易に浮かびます。

京都市の水族館建設計画今後の審議予定

2008年9月3日に第1回目の委員会が開催されました。その後、9月から10月21日にかけて、「京都水族館(仮称)整備構想に対する意見」を募集しました。
今後、11月中旬から下旬に3回目の委員会を開き、11月下旬に委員会から京都へ答申書が提出されることになっています。(しかし、12月13日現在、答申書は提出されていません。)

意見を書いて送りましょう

門川市長は、広く意見を聞き、委員会の決定を重要視すると発言しています。京都市が水族館建設を決める前に、私たちの意見を市長に送りましょう。

門川大作市長:
〒604-8571京都市中京区寺町御池上る上本能寺前町488
京都市総合企画局市長公室広報課
Fax:
http://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000017307.html
(パソコンでここから市長宛てに意見を送れます。)

委員会を構成する委員は、下記の方々です。各委員にも意見を書いて送りましょう。

委員の氏名と宛先(敬称略)

荒川朱美:
〒606-8271京都市左京区北白川瓜生山町2番地116号
京都造形芸術大学環境デザイン学科
E-mail:

木田喜代江:
〒604-0826京都市中京区高倉通り御池上ル柊町570番地 
木田事務所
Fax:

真山達志:
〒602-0893京都市上京区今出川通烏丸東入玄武町601
同志社大学政策学部
Fax:
E-mail:

村岡省子:
〒604-8401京都市中京区聚楽廻松下町9-2(丸太町七本松西入ル)
京都市生涯学習総合センター2F 京都市PTA連絡協議会事務局内 
京都市中学校PTA連絡協議会
Fax:

森本幸裕:
〒606-8317京都市左京区吉田本町
京都大学大学院地球環境学堂・地球親和技術学廊
E-mail:

渡邊洞暁:
〒600-8588 京都市下京区西洞院塩小路上る東塩小路町608番地8
下京区役所内 下京区市政協力委員連絡協議会会長会代表幹事
Fax:

以下は市長への要望書です。ご自由にお使いください。
署名を集めてくださる方は、署名欄のあるものをダウンロードしてください。

pdfPDFファイル ダウンロード

〒604-8571京都市中京区寺町御池上る上本能寺前町488
京都市総合企画局市長公室広報課
Fax:
http://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000017307.html

京都市長 門川大作様

 私は、今回の京都市の水族館建設計画に強く反対します。以下はその理由です。

1)日本に、これ以上の水族館はいらない。

日本には、すでに50館を超える水族館や、それに準じた施設があります。新たな水族館の建設は、新たに野生生物を捕獲して、展示飼育するということです。

集客力のあるイルカなどの海洋哺乳類を搬入する計画があるとすれば、普通は追い込み猟(漁)で捕獲されますが、我が国のイルカ追い込み猟(漁)は国際的に問題視されており、世界動物園水族館協会(WAZA)は、日本の追い込み猟(漁)は、WAZAの倫理に反するとして、追い込み猟(漁)で捕獲したイルカを搬入しないように警告しています。

2)水族館では“海”を体験できない。

門川市長は、「海に面していない内陸都市である京都市の子ども達に、水族館で海洋生物と触れ合い、“海”という大自然、水環境を体験していただくということは、非常にすばらしいと思います」と述べておられます。

 しかし、水族館は、けっして「海」を体現するものではありません。単なる「水を満たした水槽」にすぎません。そこには、海の発する雄大な気も、においも、波も皆無です。しかも、京都の水族館は、人工海水を使用するとのことですから、収容される動物にとっては、過酷で生態に反した環境です。

3)国際的な京都のイメージを壊すものである。

 水族館建設に対して、国際的な観光都市である京都への批判は小さいものではないはずです。日本文化の象徴ともいえる京都市は、「京都議定書」の存在で、環境都市とも考えられているだけに、海外からの観光客の激減など京都市の受けるダメージは大きいといえます

 以上、市長が目先の利益にとらわれることなく、国際的な動向に目を向け、伝統ある京都市の名に恥じない決断をされるよう要望します。どうか、今回の計画を白紙に戻し、速やかに水族館の建設計画を中止されるようお願いします。

住所・氏名                         

参考:

京都市の意見募集へ提出した本会からの意見書

 

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